保存して使おう!ダイビングの持ち物リスト

100年前の歴史の爪痕。かつての駅舎が眠る根府川の海で潜ってきました(2022.06.05)

こんにちは!ダイバーラウンジです。

 

6月初めに、神奈川県のダイビングポイント、根府川の海でダイビングしてきました!

ここは、関東大震災で海に沈んでしまった当時の列車、根府川駅の駅舎やホームが見えることで有名なダイビングポイントです。

そもそもどんな事故だったのかも調べつつ、海で見えてくる光景を見て、感じたことを書いていこうと思います。

根府川について

根府川は神奈川県の西部、いわゆる西湘エリアに位置しております。

根府川駅は小田原駅から2つ先。その更に先には江之浦、真鶴と、西湘エリアのダイビングポイントが集中しております。

東京から行く場合はJR東海道線で最寄りの根府川駅に行くか、新幹線で小田原駅に行き、その後タクシーやバスで江之浦の港まで行くようなルートになります。

根府川のダイビング

根府川でダイビングをする際は根府川ダイビングサービスさんにお世話になるのですが、どうやって行くかと言うと・・・

ここ、なみのこ村。キャンプ場です。

定食屋さんがやたら並んでるところからちょっと入ってくと、キャンプ場が展開されております。

ここがキャンプ場。オートキャンプもバーベキューも何でもござれな施設です。この日もキャンプしにやって来た家族連れやグループで賑わっておりました。

この奥の方にダイビング施設があります。

こちらがダイビングエリア。休憩できるベンチや、シャワーや更衣室などは完備されております。ドライスーツ着たまんま入れるお湯とかもあって寒い時に便利!

更にはここにもBBQが出来るエリアがあったので、ダイビングひと通り終わった後にBBQにすぐ移行できそうな感じでした(実際何人かシュノーケラーがBBQしてました)

ここがエントリー場所。ロープを掴みながら海に入っていき、消波ブロックを乗り越えていってのエントリーになります。そこまで大変じゃないけど、うねってる時のエキジットは少しだけ大変でした^^;

こちらがポイントマップ。

黒潮も当たるこの場所にはウミウシコケギンポカエルアンコウネンブツダイメジナの群れといった生き物が見れるし、冬になるとダンゴウオちゃんも顔を出してくるポイントです♪

そして根府川の最大の特徴は、冒頭でも書いた通り約100年前の根府川駅の駅舎・ホームが海に沈んでいることです。このマップで言うと左上に位置するエリアですね。

根府川駅の転落事故について

根府川駅で降りてみるとわかりますが、現在のこの駅には1番線が存在しません。

根府川駅を上から見た図。引用元はこちら

この消えた1番線、約100年前に関東大震災を起因として発生した根府川駅の列車転落事故の際に、列車と一緒に丸ごと海に落ちてしまったんです。

ちょうど列車が根府川駅に停まりかけてた時に、地震を起因とした地滑りによる土石流が発生し、列車と駅舎・ホームを飲み込んでしまい、海に沈んでしまいました。この列車に乗っていた乗客や駅にいた人など、合わせて112人の方々が亡くなる大惨事となりました。

事故発生から10年後に列車は引き上げられましたが、駅の構造物はそのまま。これを見に行ける、というのが今回の根府川のダイビングなわけです。

参考:Wikipedia

いざ根府川の海へ

前情報はこのくらいで、早速入っていきましょう。

この日の水温は20度程度。水深は深くても15m行かないくらいなので、海況自体はダイビング始めたばかりでも非常に潜りやすいです。

うっすら残る人工の跡

駅舎やホームの跡は、エントリーして少し泳ぐとすぐ現れます。現れるのですが。

100年近くの月日を経てるって言うのもあって、海中の環境にほぼほぼ同化しちゃってました。どこからどこまでが建造物の残骸なのか、ぱっと見では分かりません。

でも着実に人工の跡がところどころに残ってました。例えばこのでっかい石板。

昔のプラットホームは石垣を積み上げた、その上に土のうやレンガを積んで造られておりました。これはその石垣の部分。よく見ると、縦に横に積み上げた跡っぽい線が見えています。

このポッカリ空いた穴も自然に出来たものではなく、水はけ用にあけられていた穴です。

ガツンと倒れてる塊。これが鉄塔なのか、レールなのか、何なのかはよく分かってないそうです。デカめ!

動画で撮ってみた図。全体を撮ってみても、やっぱり何に使われたものか分かりません。分からないほど同化しちゃってる。引き上げて調べない限りは何者か分からなさそうです。

ちょっと分かりにくいですが、この場所には2本の細長い柱のようなものが横たわっています。

恐らくレール、だそうです。恐らく。スレートにも「レール、かも?」と書かれてました笑

細長〜いレールのようなものを皆で観察します。

そして更に潜り進んで行くと特段でかい塊に出くわします。

このでっかい塊は、かつてのホームの跡になります。これだけデカく原型を残したまま海に沈んでいるというのも印象的ですよね。

この真ん中らへんが階段部分

ちょっと写真ボケちゃってますが、本当に段々とステア状になっており、一目で「あぁ、これは階段だったんだな。使われてたんだな」と思える状態でした。

動画だとこんな感じ。何となく情緒深いですね。

根府川の海の生き物たち

かつての駅の跡が点在する根府川の海ですが、黒潮が当たり、岩場が多いこともあって色んな生き物に出会うことが出来ます(^^)

とにかくネンブツダイがよく群れてる!

海の中の岩場はもちろん、エントリー場所にある消波ブロックの付近にも群がっておりました。楽しそうやなぁ。

なにケボリだっけな・・・^^;

ちょくちょく見かけたミツイラメリウミウシ。鮮やかな色ですよね。そしてちっこい。

そして今回本当によくいたのがキイロウミコチョウ

本当によくいました。

1個の岩に必ず1個体はいるっていうレベルでいました。

キイロウミコチョウって今までそんなに見たことない子だったし可愛い写真をよくSNSで見てたので、初めて見た時は「可愛いなぁ〜〜」ってなってたのですが、最後の方は参加してたダイバーほぼ全員「もういいよ、君は・・・」ってなってましたw

どことなく感じる自然の脅威と侘しさ。

100年ほどの時を経てほぼ自然と同化してしまったかつての根府川駅の跡、そしてその海に生きる生き物たちの観察を楽しみました!

現在の根府川駅は今回のダイビングポイントからも見える位置にあるのですが、あの位置からこの海まで列車と駅舎が丸ごと流れてしまったって考えると、自然の脅威を感じます。

そして長年経ってほぼほぼ海の中の環境の一部になっていたものの、そこかしこに残る人工の跡が逆に侘しかったり。眺めながら、少し物思いに耽る感覚でした。

ちなみに今回のダイビングに参加したのは

計4名!呼びかけていただいたえみりんさん、ありがとうございました(^^)

てなわけで今回は漁港の駅 TOTOCO小田原で食べた赤身丼とあら汁と、

「それじゃぁひらきっぽくないよ」って言われて頑張って開いてみたけど後から見たらあんまり開いてなかった僕の図と共にお別れです。

次は頑張ります。ありがとうございました。

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2件のコメント

何故駅のホームが沈んでるのか知ってぞぞっとしました。でも、そういうのに触れることが出来るのはダイバーの特権だなぁーと思いました。
赤身丼とあら汁、ちょっと多くて食べきれないな…とか考えちゃいました。笑

かつて人が使ってたもの、乗ってたもの、乗りながら戦ってたもの、そういったものに出会えるのもダイビングの要素ですからね!
赤身丼、実際めちゃくちゃデカかったです笑

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