こんにちは!ダイバーラウンジです。
さて、先週からコロナウィルスの感染拡大のニュースがどんどん大きくなっていますね・・・
ヨーロッパでも凄まじい勢いで広がっており、あらゆるイベントが中止されてもはや世界レベルです。
そんな中で、日本からの直接入国を禁止する連邦国家が現れるようになりました。
国によってこうした対応が出てくるのは当然のことですが、その情報に関して日本のテレビも含めて誤解が生まれてしまっているようです。
ちょっと今更の感も否めませんが、現状において日本から行けるのはどこで、行けないのはどこか?というのを整理しようと思います。
※3月18日更新:この記事を書いたのは2月10日ですが、そこから更に入国制限の掛かる国が増えております。そのため、後述の内容に打ち消し線、太赤字の形式で更新しています。より詳細は、下記の外務省のホームページをご確認ください。
各国・地域における新型コロナウイルス感染症に係る入国制限措置と入国後の行動制限措置に関する状況
この記事の目次
ミクロネシア連邦による緊急事態宣言
さて、はっきりと日本からの直接入国禁止を宣言したのはミクロネシア連邦です。
こちらの在ミクロネシア日本大使館のホームページに掲載されてる緊急事態宣言、2つあるのですが、ハッキリと日本からの直接入国禁止を謳ってるのはその2の方ですね。”日本からミクロネシアに入国するにあたっては,ミクロネシアに入国する前に非感染地域であるグアムやホノルル等で最低14日間滞在する必要があります”とこのように記載されています。
つまり「ミクロネシア連邦に来たいなら、コロナウィルス感染者がまだ出てない場所で14日間過ごして(感染症状が出ないことを確認してから)来てくださいね」っていうことですね。まぁ、一般社会人には厳しい条件でございます。なので、基本的には行けないものと考えた方が良いと思います。
この2個目の緊急事態宣言がホームページに掲載されたがの2月4日ですが、2月5日にはNHKはじめ各メディアでこの件が一斉に報道されます。
が、どうやらこの報道において行けるのに行けないとされてる国があるらしく、一部でちょっとした誤解が広まってしまってるような状態となってるようです。
※3月16日更新※
ミクロネシア大統領府により、中国湖北省からの旅行者を除き,新型コロナウイルスの感染が確認された国及び地域からの旅行者に課した渡航制限を撤廃する旨が3月12日に発表されました。
ただ、この発表を受けてポンペイ州とチューク州とコスラエ州による緊急事態宣言が発出され、引き続き同州での入国制限が継続される見通しです。
他の2州に関しては今のところ情報はありませんが、基本的にはまだ入国制限はかかっているものとして考えた方が良いと思います。なのでこの記事では、引き続きミクロネシア連邦全域に基本行けないものとして見なしています。最新情報分かり次第随時更新いたします。
※参考サイト※
ミクロネシア連邦とはどこを指すのか
ミクロネシア連邦とはどこのことを指すのか?
Wikipediaをそのまま引用すると
ミクロネシア連邦は、フィリピンの東に浮かぶカロリン諸島に属する607の島からなる。島は東西に約3200km、南北に約1,200kmに渡って広がっている。
ミクロネシア連邦は、4つの州からなる。
国旗の4つの白い星は、主要4島(コシャエ、トラック、ポナペ、ヤップ)を表す。
とのこと。
※なぜ混ぜこぜに表記してるのかは分かりませんが、主要4島のコシャエはコスラエ、トラックはチューク、ポナペはポンペイと同義語です。つまり、主要の島名がそのまま州名に使用されてる形です。
つまりカロリン諸島の中でもコスラエ島、チューク諸島、ポンペイ島、ヤップ島を中心とした諸島で構成された連邦国家がミクロネシア連邦です。ここが、日本からの直接入国を禁止された場所、ということになります。
繰り返しますが、現時点(2月10日時点)で、日本からの直接入国禁止されてるのは
- コスラエ
- チューク
- ポンペイ
- ヤップ
この4つの島とその周辺になります(ジープ島も含まれます)。有名ダイビングポイントだらけで残念ですが、致し方なしです。
サイパンやパラオ、グアムには行けます
前述した通り、テレビ各局はじめこのニュースが報道されたのが2月5日になりますが、ここから誤解が波及しちゃっています。
具体的には直接入国禁止国にサイパンやロタをはじめとする北マリアナ諸島や、同じカロリン諸島に所属するパラオなども含まれるのではないか、という誤解が生まれてしまってます(残念ながら、実際にそう勘違いした報道も一部なされていたようで、それが拍車をかけています)。
特にスカイマークによるサイパンスペシャル3,800円の航空券を取ってた人は結構心配されてたのではないでしょうか・・・
どうやら問い合わせも多々あるようで、各政府観光局も声明を出しています。
・・・・前述した通りですが、
行けないのはミクロネシア連邦、コスラエ・チューク・ポンペイ・ヤップの4州のみ。
それ以外は直接入国可能です。
※3月23日更新:数カ国入国制限のある国が増えています。後述。
以下、ざっとですが、今回の騒動で巻き込まれがちだった場所、かつダイビングポイントとしてもよく挙がる場所を列挙してみました。なお、島名や地域名はあくまで名の挙がりやすかったものを表記しているものであり、ここに表記していない地域名でも前述した4州に含まれていなければ、条件は同じです(一部例外あります。後述)。
マリアナ諸島(アメリカ合衆国自治領)サイパンロタグアムテニアン- etc(詳しくはこちら)
フィリピンセブボホールバリカサグマラパスクアetc(詳しくはこちら)
- インドネシア
- バリ
- コモド
- ラジャアンパット
- etc(詳しくはこちら)
- その他の国家
- パラオ
キリバス- フィジー
パプアニューギニアソロモン諸島
繰り返しますが、ここに挙げたのは直接入国可能な場所です。
3,800円のサイパンチケット持ってる方々、ご安心を!!!
※3月4日更新:上記のうち、キリバス、ソロモン諸島は新たに入国制限が掛かりました。どちらも非感染地域への14日間の滞在を要求しています。また、上記には挙げていませんが、クック諸島、仏領ポリネシアに関しては日本からの入国自体を禁止しています。
※3月13日更新:新たにフィリピンでもコロナウィルス感染国に対する入国制限の拡大が発表されました。フィリピン側の発表では対象国や開始日などの情報はありませんが、額面通り受け止めますと日本も対象国には入るため、外務省でも日本を含む入国制限として捉えられています。参考サイトはこちらになります。
※3月18日更新:3月16日時点でグアム政府が州独自の制限措置を発表されました。こちらも日本を含む感染国からの入国の際は14日間の隔離を要求する内容となっており、実質入国出来ないのと同様になります。参照サイトはこちらになります。
※3月23日更新:サイパン・ロタ・テニアンを含む北マリアナ諸島ですが、トーレス知事により感染が確
※3月23日更新:インドネシアに関しては現状日本からの渡航は入国制限対象にはなっておりませんが、これまで運用されていた短期滞在の査証免除(BVK),
※3月23日更新:パラオに関しては現状日本からの渡航は入国制限対象にはなっておりません。ただ台北・グアム・ソウルなどを経由するいくつかの航空便がGW時期まで運休になっておりますのでご注意ください。
※3月23日更新:パプアニューギニアは3月23日から7日間,外交官や医療従事者等を除き入国を禁止されています。その後も入国制限の可能性があります。
※注意点※
パプアニューギニアに関しては前述した通り日本からの直接入国が禁止されてはいませんが、ニューギニア航空によればポートモレスビー到着時に発給されていたON-ARRIVAL VISAが一時的に停止されたようです。なので、入国前にパプアニューギニア大使館かオンラインで申請が必要となっています。(引用元)
またソロモン諸島も入国自体は可能ですが、ブリスベン経由のルートのみ許されています。(引用元)
※3月4日更新:前述の通り、ソロモン諸島は入国制限が掛かるようになりました。
今回調べてた上で、イマイチ様子が分からなかったのがマジュロをはじめとするマーシャル諸島共和国の対応です。外務省のホームページから確認される限りは日本からの入国は禁止されていないように見えるのですが、一部ではミクロネシア連邦と同様非感染国への滞在を必須とするお達しが来ている例もあるようで、何が正しいのかよく分からない感じでした。情報求ム!!!
※3月4日更新:マーシャル諸島も入国制限が掛かっております。日本からの入国自体を禁止しています。
各国共通の入国条件
以上の通り、ミクロネシア連邦にあたる4つの州以外は入国できる国はあるよ!とお伝えしましたが、入国にあたって、どこも共通の条件があります。
それは入国前14日間で中国への渡航歴がないこと。
これがあると、いくら日本からの直接入国はOKとはいえ、止められてしまう可能性大です。
場所によってはマカオ、香港も対象国に指定しているので、その辺りに直近で渡航したことのある人は、大使館のホームページ等で確認するようにしましょう。
※3月23日更新:中国・マカオ・香港にかかわらず、韓国・イラン・イタリアなど、対象国範囲が広まっています。特にヨーロッパの渡航歴に関しては取締りが厳しくなっているので、ご注意ください。
どの点で勘違い?ミクロネシア連邦とミクロネシアの違い
はて、なんでこんな勘違いが、民放も含めて起きてしまったんでしょうか?
それはそもそもの「ミクロネシア」という単語の微妙なニュアンスの違いによって発生してしまったものと思われます。
今朝から汚染国で話題になっているミクロネシア連邦についてですが、
「ミクロネシア」と「ミクロネシア連邦」では、ニュアンスが異なりますので注意が必要です。「ミクロネシア」は、タヒチやハワイなどのポリネシア、ニューカレやフィジーなどのメラネシアの様にエリアを示す名称です。
続きます
— 齊藤 貴聖/ジープ島写真家 (@takamasa_saitoh) February 5, 2020
ここに書かれてるツイートがまさにすべて、という感じですね。
ひとえに「ミクロネシア」と言っても、その意味って実は2つあります。
この2つです。
- 連邦国家の名称
- オセアニアの地域分類の名称
1つ目の「連邦国家の名称」は、先述したミクロネシア連邦のことです。つまりコスラエ・チューク・ポンペイ・ヤップの4州で構成された連邦国家のことです。なので本当は「ミクロネシア連邦」が正式名称なのですが、連邦を略して「ミクロネシア」と報道でも呼ばれたりします。
※報道を見直したところ、やはり”ミクロネシアが日本から直接入国することを禁止しました”という感じで、「連邦」を省いた呼称を使ってる報道は見受けられました。
一方もう1つの「オセアニアの地域分類の名称」。
オセアニアは世界を地理的に六分割した六大州のうちの1つで、オーストラリア大陸や太平洋の島々を総括したエリアをそう呼ぶのですが、その区域をさらに分類する際に使われる名称になります。
この画像にある通り、オセアニアを更に分けて「ミクロネシア」「メラネシア」「ポリネシア」と呼ばれています。学校の地理でやったことある気がしませんか?笑
この際の「ミクロネシア」は、ミクロネシア連邦のみならず、サイパンやテニアンなどの北マリアナ諸島、パラオ、グアム、キリバスなどの国家も含めてしまうんです。
つまり表にすると、こんな感じです。
連邦国家としての「ミクロネシア」 | エリアとしての「ミクロネシア」 |
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今回の直接入国禁止の宣言は、表で言う左、「ミクロネシア連邦」として出された宣言でした。
それが一部で表で言う右、「ミクロネシア」エリアに含まれる国々と捉えてしまったところから今回の勘違いにつながったのではないか、と考えられます。
前述した通り、表の右側、「ミクロネシア」エリアに含まれる国々は、ミクロネシア連邦以外、渡航可能です。
※3月4日更新:前述の通り、キリバスに新たな入国制限が掛かっております。
※3月18日更新:前述の通り、グアムに新たな入国制限が掛かっております。
ちなみに・・・・・・歴史を紐解くと、ミクロネシアの島々(表の右側)は、第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけて日本がすべて統治していった経緯があります。そして太平洋戦争で日本が敗戦し、国連によってここが6つのエリアで分けられた上でアメリカの信任統治下に置かれます。で、うち4つのエリアがミクロネシア連邦下で発効された憲法の下で統治されることが最終的に承認され、今に至っています。
まとめ
繰り返しに繰り返しますが、現時点(2月10日時点)で、日本からの直接入国が禁止されてるのは
- コスラエ
- チューク
- ポンペイ
- ヤップ
この4つの島とその周辺になります。
それ以外は行けます(マーシャル諸島はちょっと謎)。
ただ直近14日間で中国に渡航歴がある場合は制限されてしまう可能性大なので、その点は十分注意してください。
またコロナウィルス自体がおさまっておらず、今後の日本での感染の広がり具合によってここに記した情報も変わってくる可能性は引き続きあるので、大使館や外務省のホームページなどで情報を拾っていくようにしましょう。
以上です!!
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