こんにちは!ダイバーラウンジです。
今回は、今年潜りに行く機会が比較的多めだった西伊豆のダイビングポイント、雲見についてガッツリ解説してみようと思います。
学生時代のダイビングサークルでのライセンス講習だったり、ショップツアーで訪れた方も多いのではないでしょうか?
入り組んだ地形、もはや壁とも思える魚影、冬にたくさん登場するウミウシなどなど、楽しみ方多種多様な雲見の海について紹介していきます♪
雲見について
雲見は西伊豆のダイビングポイントの1つになります。
位置的には伊豆半島の結構端っこの方。大瀬崎に井田、土肥、黄金崎、田子、堂ヶ島・・・それらの西伊豆のダイビングポイントの更に南に位置しています。
船がたくさん並んでいるこちらの港が雲見ダイビングの舞台となります。
雲見の海の奥に見える2つの岩。
雲見でのダイビングの中心にもなるこの岩なのですが、その昔雲見の地域が大洪水に遭った際に、飼っていた牛がこの岩まで流されて無事だった、という言い伝えから「牛着岩」と呼ばれています。
うしつきいわって読む人もいたりぎゅうちゃくいわって読む人もいるんだけど、どれが正しいんだろ。
アクセス
西伊豆における交通手段による特徴の1つとして、東伊豆と違い、西伊豆には鉄道が通っておりません。
下の図にもマーク付けてますが、東伊豆は伊豆急下田駅まで路線があるものの、西側は修善寺駅までのみです。
なので、基本的に雲見への主なアクセス手段は車となります。
後述するくもみシーサイドハウスで器材を降ろしつつ、付近の駐車場に車を停めておくような感じですね。ちなみに東京からだと雲見までは車で3時間半程になります。
「車持ってないよ!電車で行きたいよ!」という方。先述した通り雲見付近に電車の線路はありませんが、バスが通っているので雲見に向かうのは可能です。具体的にはこんなルートになります。
- 東京駅→(新幹線 約55分)→熱海駅→(伊豆急線 約90分)→伊豆急下田駅→(東海バス 約50分)→松崎バスターミナル→(東海バス 約20分)→雲見
(乗車時間:合計3時間35分
乗車賃 :7,520円) - 東京駅→(新幹線 約60分)→三島駅→(伊豆急箱根鉄道 約32分)→修善寺駅→(東海バス 約100分)→松崎バスターミナル→(東海バス 約20分)→雲見
(乗車時間:合計3時間32分
乗車賃 :7,310円) - 東京駅→(直通電車 約140分)→修善寺駅→(東海バス 約100分)→松崎バスターミナル→(東海バス 約20分)→雲見
(乗車時間:合計4時間20分
乗車賃 :6,990円)
※参照:雲見温泉観光協会
1番目のルートの場合、東京→下田までを品川乗り換えのJR特急踊り子3号を使用することも可能です。
他にも東京→熱海を新幹線ではなくJR東海道本線や快速アクティーで行く、というルートも。時間は新幹線で行くのと比べて倍以上かかってしまいますが、交通費は格段に安くなります。
他にも、バスで雲見まで行かなくても、ショップさんに相談すれば送迎をお願いすることも可能です。
例えば僕は伊豆急下田駅の2駅前、稲梓駅まで送迎に来ていただき雲見に向かったことがあります。お世話になるショップさんが決まったら相談してみましょう!
雲見でのダイビング
先述の通り、この雲見の港が雲見ダイビングの中心となるんですが、ダイビングの準備をする上でとてもお世話になる施設があります。
それがこちら、くもみシーサイドハウス。地元の漁協さんが運営している施設になります。
雲見でダイビングをする際はほぼ確実にお世話になる施設になります。
駐車場兼器材のセッティングをするエリア、何組もが休憩したりお昼食べたりログ付け出来たりするスペース、シャワーに更衣室、冷えた日に最高なあったかいお風呂など、ダイバーにとってありがたい機能がたくさん備わっている施設です。
広々とした施設なので収容人数も多く、ここがライセンス講習や大人数での合宿の砦になったりします。
※ちなみに僕が訪れた今年夏の期間は水道ポンプが故障してシャワーもお風呂もトイレも使えない状況が続いておりましたが、11月初めに改善されたようですw
エキジットめっちゃ楽!はまゆボート
ところでこの写真を見ていると、右らへんに台に乗りながらダイビングする集団をチェックしている方が見えますよね。
別の日を見ても同じような方が立っていらっしゃいます。こっちは台に乗っていませんが。
こちらはダイビングサービスはまゆさんのスタッフの方々です。
雲見にやって来るダイビングショップさんはたくさんいらっしゃいますが、空気タンクの貸し出し、ダイビングポイントへのボート出しなど、雲見ダイビングにおける重要な管理はこのはまゆさんがほとんどやってくださっています。
このみんなでじゅらさん風やってる後ろにいるのがはまゆさんの船、はまゆ丸です。全部で3隻あります。
このボートに乗って雲見のダイビングポイントに向かうのが雲見での通常形式になります(後述しますが、コリンズさんにお世話になる場合は別のボートに乗ります)
このボートの最大の特徴ですが、
ご覧の通り、船尾が自動昇降式になっていること。
ダイビングが終わったら、このリフトに乗ってただ上げてもらえばいいだけ。エキジットがめちゃくちゃ楽なんです。
多くのライセンス講習で使われている要因の1つかもしれません。
雲見のポイントマップ
前述した通り、雲見のポイントの多くは、海に見える2つの大きな岩「牛着岩」を中心に展開されています。
このポイントマップを見てもわかりますが、めちゃくちゃ沢山ありますよね。
さらにこの牛着岩の周辺にも、外洋ポイントでもある沖の根、牛着岩に負けず劣らずの地形ポイントである三競などなど、広域にポイントがあります。
雲見という場所は施設だけでなく、海の収容可能人数も多いのです・・・
地形、魚影、ウミウシ。魅力盛り沢山の雲見の海
ここまでで既に長い記事となっておりますね、すみません(笑)
ですがここからがメインディッシュ!雲見の海の魅力を出来る限り紹介していきます!!
冒険心をくすぐる地形の数々
牛着岩をはじめ、雲見の海では岩場が複雑に入り組んだ、日本でも随一の地形ポイントです。
あちこちに岩場によって作られたアーチや水路、洞窟を探検することが出来ます!
水路はこんな感じ。
とどまって下から眺めるのも良し、水路に潜む生き物観察を楽しむも良し、色んな楽しみ方が出来ます。
こんな感じで、ひたすら入り組んだ空間を探検していく感じが、めちゃくちゃ冒険心くすぐられます!
太陽光の射す角度がちょうど良いとこんな幻想的な光景も見ることが出来ます♪
これも見ててウットリした眺めでした。何か水族館みたい!光が良い感じに射してるーー!!
中にはこんなカラフルなソフトコーラルがもっさりしてるトンネルを通れる場所もあります。
他にもここみたいに、一度水面に浮かんで眺めることの出来る空間もあります。
そこも光の射す角度が良いと、こうしたセーブポイントのような光のラインを見ることも出来ます。キレイーーー!!!
このように、探検心を刺激されると同時に光のラインによる幻想的な光景を楽しめるのが雲見の地形の魅力です!!
もはや壁!圧倒的魚影
秋の時期になると、こうした地形にものすごい魚影が現れるのも雲見の海の醍醐味です。
はい、ちょっと暗い写真で恐縮ですが、写真の左半分ほぼ魚です。
もの凄い数!ほぼ壁!!これのせいでこのエリアだけ透明度ほぼ1mくらいと言っても過言ではありません。
こんな子達が
こうして集まってきて
こうなったり
こんなんなったりして
もう大変です。
これがまた動画になるとすごくて
どこまで続くか分からない壁にダイバーが挑んでる構図。迫力が半端ないです。
こうして水路の中で楽しめるのはキンメモドキやスカシテンジクダイ、ネンブツダイなどの魚影なのですが、9〜10月あたりにその迫力が増していくのが特徴です。
水路だけでなく、外側ではイサキやタカベの魚群を見ることも出来ますし、安全停止付近にあるソフトコーラルの綺麗な箇所ではハナダイも元気に泳いでたりと、さまざまな魚群を楽しむことが出来ます!
ウミウシ・マクロネタ豊富な海!
地形に魚影にと、スケールの大きめな魅力をここまでお伝えしておりますが、雲見の海の魅力はそれだけにあらず。
はい、ウミウシです。冬になるとたくさん出現してきます。
雲見は伊豆のポイントの中でも特に数多くの種類のウミウシが見れる屈指のポイントです。
どのくらいかと言うと、毎年はじめ〜春にかけて日本各地のポイントで期間中に見れたウミウシの色でポイントを争うウミウシカップが開催されているのですが、今年はこれまでの優勝常連だった串本のショップを押さえて雲見のショップが優勝する、ってくらいにウミウシポイントなのです。
例えばここあ姉さん(@umiushi_party)みたいなウミウシ狂ダイバーが雲見に行くと、さっき紹介した水路や魚影にはあまり目もくれず、岩場にがっつり張り付いてウミウシを観察してる・・・という全く違ったスタイルで雲見の海を楽しんでいるんです。
そんなウミウシ狂ダイバーが岩場に張り付いて撮影した雲見ウミウシがこちらになります(最後だけ僕が撮りました)。
極め付きはこんな可愛い黄ゴマちゃん(ゴマフビロードウミウシ)に会えたりと、冬から春にかけてカラフルなウミウシのネタがとても豊富なんです。
雲見で楽しめるマクロなダイビングはウミウシに限らずでして、
ジャパピグ!!春から初夏にかけて観ることの出来る美しいハナタツの仲間です。
ガラスハゼなどの小さくて綺麗なハゼもいるし
こ〜〜んな多種多様なエビ・カニにも出会えたり。
僕の手元に写真がないので詳しく紹介は出来ないのですが、人気のクマドリカエルアンコウをはじめ多くの種類のカエルアンコウも生息していたりと、雲見の海において生き物のネタは本当に困りません!
時々こんなレア現象も・・・
雲見では、ごく稀になのですが、こんな生き物が通り過ぎることもあります。
はい、ハンマーヘッドシャークですね。
神子元で大群を観れることでお馴染みのハンマーですが、稀にこの雲見の海にも現れることがあるんだそうです。海はつながっている・・・!
これを観た時は岩場を抜けて安全停止に入るためにガイドさんがフロートを上げようとした時にふいに現れた、という感じでした。ガイドさんも僕も目をガッと見開きながら大興奮してたのをよく覚えています(笑)
あとハンマーほど激レアではありませんが、雲見の海ではトビエイが観れることも知られています。時に群れてるようで、その優雅さは必見です!!
ちなみにその1段階小さいヒラタエイは割とよく会えます。ヒラヒラしてて可愛い。
お世話になったショップさん
ここまで、雲見の海の魅力をたっぷりご紹介致しました。皆さん、潜ってみたくなりましたでしょうか?^^
最後に、僕がこの雲見でお世話になったショップさんを紹介しようと思います。
基本的にどのショップさんもこの雲見を拠点とし、それぞれの特徴を持って雲見の海をガイドしてくださるショップさんになります。
前述の通り雲見にやって来るダイビングショップさんはたくさんいらっしゃるので選択肢は広いですが、いざ雲見に行く際のショップ選びの参考になると嬉しいです。
ダイビングサービスはまゆ
前述の通り、雲見のダイビングにおける重要な管理をほとんど担当されているショップさんです。彼らと彼らのボートが無ければそもそも雲見で潜れません。
ダイビングサークルによる大人数のライセンス講習なども担当されているので、雲見における講習・ガイドのノウハウはバッチリ。
ガイド中に生き物好き感が滲み出ていたりと、特徴的なガイドさんも在籍されているショップさんです。
デュークダイビングサービス
はまゆさんのボートを使いながらガイドをされているショップさん、その1。
はまゆさんでファンダイビングの予約をした際、枠によってはデュークさんにお世話になる場合もあります。
上記の雲見ダイビングの魅力をひと通り余すことなく見せてくださるのは勿論、丹念にウミウシブログを書かれてる通りウミウシ大好きなガイドさんも在籍されているショップさんです。
ゲストハウスもあり、お泊まり利用もOKです!!
iDive
はまゆさんのボートを使いながらガイドをされているショップさん、その2。
ガイド歴25年以上、雲見でのガイドは7,000本以上という人気のガイドさんが運営されているショップさんです。地形からウミウシの楽しみ方、はたまたダイバーとしての初期ノウハウなど様々なことを教えていただいたショップさんでもあります。
ご覧の通りとても綺麗なショップハウスもこのショップさんの魅力なのですが、それだけでなく
出てくるご飯がとっっっっても美味しいことも大きな魅力の1つです。
お庭ではBBQも出来たりと、かなり至れり尽くせりなサービスです。宿泊付きオフ会とか合宿やるのにとてもオススメです!
コリンズ ダイビングクラブ
こちらは打って変わって独自のボートを使ってガイドされているショップさんです。
数多くのガイドさんが在籍されている&ショップ施設がとても綺麗なショップさんです。
ご覧の通り施設内はとても快適な空間!場所も雲見の港まで車で2,3分程度と好立地な場所にあります。
初心者にとってとても分かりやすい講習、丁寧なガイドにワイドも得意と、カバー範囲広くて非常に人気なショップさんですが、最大の特徴はウミウシ。
コリンズさんと言えばウミウシ。雲見でウミウシと言えばコリンズさん。と言われてる(かもしれない)屈指のウミウシショップさんです。何せ前述した今年のウミウシカップに優勝した雲見のダイビングショップさんとはこのコリンズさんのことです。
雲見でLet’s Dive!!!
雲見についてたっぷり書かせていただきました!!!
雲見の海は、伊豆の数多くのダイビングポイントの中でも、ワイドにマクロに広範囲で楽しめるポイントがある屈指のポイントだと思っています。
それだけでなく、昇降式のボートなど、初心者ダイバーさんにとっても取っ掛かりやすい工夫が現地の皆さんによって為されている場所でもあります。
皆さん、ぜひ行ってみてくださいーーー!!!
というわけで今回は以上になります。
読んでいただき、ありがとうございました^^
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