ダイビングに興味はあるけど何だかんだ敬遠してる方になんで?って聞くと、たまに「泳げないから」という答えが返ってきます。
当然その懸念は出てくるよなぁと思います。相手は海中で、そこにドボンと飛び込んで潜って行くわけですからね。泳げなきゃダイビングなんて出来ないだろ、と思うのがむしろ普通だと思います。
さて、実際のところ本当に泳げなくてもダイビング出来るのか?ということについて語っていきたいと思います。1素人が語るものとして参考程度にしてもらえると幸いです。
楽しめます。ただ・・・
先に結論を言ってしまいます。
ダイビングは、泳げなくても楽しめます。
ただ、ダイビングは泳げた方が楽しいです。
・・・・・・?って感じでしょうか。
ちょっと詳しく説明させてください。
ダイビングというスポーツ
泳げる泳げないどうなの、と語る前に、まずダイビングと言うスポーツがいかなるものであるかを確認するところから始めさせてください。ちょっとこっちの記事で書いたこととも被ります。
泳ぎを競うスポーツではない
ダイビングは誰が一番泳ぎがうまいか、誰が一番泳ぎが速いかを競うスポーツではありません。
これがまず第一に言いたい重要な点です。
スポーツは普通競ってどちらが優位かをはかるものですが、ダイビングには基本そう言った要素はありません。自分が泳ぎが出来ない、できても遅い方とか、そんなことにとらわれる必要がそもそもないんです。
みんなで一緒に楽しむスポーツ
じゃぁダイビングは何?というと、そもそも鑑賞を楽しむためのスポーツです。
複数人みんなでゆっくり同じスピードで海中に潜り、海中で呼吸しながら進んでいき、ところどころのポイントにいるカラフルな魚や地形を楽しむ。それがダイビングです。
この時、泳ぎが速い人に合わせるとか、そういった要素は全くありません。インストラクターやバディが、皆の状態に合わせて気持ち良くダイビングを楽しむために調整して下さいます。
泳げなくても楽しい、とはどういうことか
泳ぐのに手は使わない
水泳で「クロール」とか「平泳ぎ」とか想像すると、バタ足だけじゃなくめっちゃ腕を動かして泳ぎ進めてる図が想像できますよね。
ところが、ダイビングの際は泳ぐのにそもそも手は使いません。
てか、動かせません。背中には空気タンクを背負ってるし、ウェットスーツとBCDをがっつり着て潜るので、腕の可動域はそこまで広くないんです。
一方で足にはフィンを付けてダイビングをするのですが、ひと蹴りしただけでびっくりするほど進むことが出来ます。
なので、「腕で泳ぐ」技術は必要ありません。手や腕はむしろ、「ハンドサインを送る」「BCDに空気を送る」「残圧を見る」「写真を撮る」という別作業がてんこ盛りです。
息継ぎが必要ない
多分「泳げない」と言ってる方が一番困ってるのはこの点じゃないでしょうか?
普通の水泳は当然途中で息をする必要があるから、息継ぎの技術が大事になってきます。確かに、この息継ぎの動きが中途半端だと、途中で水飲んじゃったり、うまく息吸えなかったりでパニックの要因になりますよね。
ダイビングの場合、こういった要素、一切必要ありません。
理由は簡単で、「常に息吸ってるから」。常にレギュレーターで呼吸してますからね。当然ですが、息継ぎという動きは一切いらないんです。
水泳関係ないスキルがたくさん
ダイビングに必要なスキルって、案外泳ぐのに関係なかったりします。
特に重要なスキルをパッと挙げるだけでも
- マスククリア(マスクに入ってきた海水を抜く)
- 口から抜けたレギュレーターを口元に戻す
- 諸々のハンドサイン
- 残圧計のチェック
この辺りですが、全部手でやる作業です。
泳ぎ全く関係ありません。
なので、「泳げないから、ダイビングはどうせ自分には出来ないだろう」って最初からあきらめる必要は全然ないんです。
泳げた方が楽しい、とはどういうことか?
ではここまで「泳げなくても楽しい」と言ったくせに、冒頭で「泳げた方が楽しい」と言ったのはなぜか?それもそれで、思うところがあります。
海中に慣れるのが早い
泳ぎがどうのと言うより、水そのものに慣れるのが早いかどうかというのがポイントです。
泳げてる人というのは、大体が水に慣れてる場合が多いです。というより、感覚的に水に対する恐怖が無い、と言う利点がどうしたってあります。
なのでもしダイビングが初体験でも、割とその世界に慣れるのが早く、すぐ楽しめるようになる傾向があります。
スキル習得が気持ち早い
前述の「水に慣れるのが早い」にも通じるのですが、水の中で行うスキル習得が泳げない人より気持ち少し早めです(あくまで個人的な印象ですが)。
前述の「手だけで行う作業」はまだしも、習得するスキルの中では水中で体勢を保ちながら行うスキル(中性浮力、安全停止など)もあるので、出来る様になることがより早く習得しやすい、というものはあります。
海中で小回りが利きやすい
習得するスキルに限らず、例えば集団でダイビングしに出かけた際、小さな魚やウミウシを順番に写真撮っていくという際に、自分がどこに留まっているべきかに関してちょっと迷い所が出たりします。
そんな時に、ちょっと後ろに下がったり、ちょっとだけ体の向きを変えたり、少し浮いたり沈んだり、といった水中での小回りが利きやすいです。その方が自分の留まる場所が探しやすかったりしますしね。
まとめ
そんなこんなで、泳げることによるメリットはもちろんあります。
が、泳げないからダイビングを「絶対に習得できないもの」と遠巻きにする必要は全くありません。泳げなくてもじゅーーーーーーーーぶん楽しめるスポーツですよ。
遠ざけずに、こっちの世界に来て一緒に楽しみましょう!★
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