こんにちは!ダイバーラウンジです。
ダイビングをやったことない方や、体験ダイビングしかやったことない方でも、
「ダイビングライセンス」なるものがあって、ダイビングを楽しむにはそれが必要である、
というような話を聞いたことがああると思います。
ここでは、そもそもダイビングライセンスとはどういうもので誰が発行してるのか、取得するのに何が必要で、どんな種類があって、取得するとどんなことがあるのか、書いていきたいと思います。
そもそも免許証ではなく、認定証である
この記事でも書いたことなのですが、もう1回ここにも書いときます。
そもそも論の話をすると、ダイビングライセンスは正確にいうと「ライセンス」、つまり「免許」ではありません。
ライセンスというものだから自動車免許とか、船舶免許とか、そういう類のものと同じタイプのものにしがちですが、実は違います。
これらの免許は法律に則って、公的機関によって発行されるものです。例えば自動車免許は道路交通法に則って、定められた講習を受けた人向けに公的機関を通して発行されます。
ですが、ダイビングライセンスは法律に則って発行するものでなければ、発行する公的機関が存在してるわけでもありません。
ので、これらの免許とはタイプが異なります。
じゃあダイビングライセンスって何よ?と言うと、「認定証」になります。
ダイビングライセンスって、実は正しい呼び方ではありません。
正確にはCertification Card、略してCカードと言います。
「ダイビングを楽しむにあたって、必要な知識とスキルを習得済みである」と認められた時、初めてCカードが発行されます。
※この記事やブログ全体では、Cカードのことを”ダイビングライセンス(Cカード)”と記載しています。
誰が発行するの?
では公的機関がいないのなら、このダイビングライセンス(Cカード)は誰が認定して発行してるの?ってことになりますよね。
それはダイビングの指導を行なっている民間団体がやっています。いわゆる、指導団体。
ここで言う指導団体とは、ダイバーを育てるためのノウハウと知識を積み上げて、それを世界各地に広げていく活動を行っている団体です。
ダイビングインストラクターやガイドの教育も彼らが行っており、法的拘束力は無いものの、彼らによって発行されている認定証であるこのダイビングライセンス(Cカード)は世界中で高い信頼度を誇っているものなんです。
で、その指導団体ですが、結構な数存在します。ここでは特に名前の挙がる有名どころを並べていきますね。
団体名 | 概要 |
PADI (パディ) |
1966年設立。アメリカ・カリフォルニアに本部を置き、日本を含め7箇所のエリアオフィスを設置。世界中で発行されるCカードのうち、6割がPADI発行だと言われるほどに最大規模を誇る団体です。日本でもここに所属しているショップさんは多いです。 |
NAUI (ナウイ) |
1960年にアメリカで設立。PADIに負けず劣らずのシェアを抱えている指導団体です。ちなみにNAUIはNational Association of Underwater Instructorsの略。 |
BSAC (ビーエスエーシー) |
The British Sub Aqua Clubの略称で、1953年にイギリスの首都ロンドンで設立した指導団体です。歴代の名誉総裁は王室から輩出されているなど、歴史的に英国王室とも深い関わりを持っていることも特徴的です。 |
CMAS (クマス) |
1959年にフランスで設立された指導団体です。Confederation Mondiale des Activites Subaquataresの略で、直訳すれば「世界水中連盟」。世界118カ国が加盟する国際機関です。日本ではJEFFという団体が、このCMASが作る基準に則ってCカードを発行しています。 |
SSI (エスエスアイ) |
1970年にアメリカで設立された指導団体で、アメリカでのシェアはPADIに次ぐ2位の指導団体です。イタリアのダイビング器材メーカーであるmaresが抱えているという珍しい形式の指導団体です。 |
ちなみに先程の写真に写ってる僕のダイビングライセンス(Cカード)はPADI発行のものになります。今まで行ったショップはほとんどPADIだった様な・・・バリで見かけたショップもほとんどPADIだったような・・・というレベルでPADIのシェアが大きいです。
ダイビングライセンス(Cカード)を取得するのに必要な時間とお金
さてこのダイビングライセンス(Cカード)ですが、
何歳から取得できるの?
どんくらいのお金かかるの?
どんくらいの時間かかるの?
この辺りについて書いていきます。
そもそも何歳から取得できるの?
普通自動車免許は18歳から取得できるようになりますよね。ではダイビングライセンス(Cカード)にも同じような年齢制限などあるのでしょうか・・?
それが、実はあります。
主要な指導団体では大体15歳以上を、一般のダイビングライセンス(Cカード)取得可能な年齢制限として設定しています。
※厳密に言えば、10歳以上からライセンスを取得することは可能です。ただ、この場合はジュニアダイバーコースとなり、親や保護者、または成人のダイバーと一緒であれば潜って良いという、ジュニアならではの制限付きのライセンスになります。
取得するのにどのくらいお金かかるの?
※ここからは、主に初めてダイビングライセンス(Cカード)を取得しようとしている段階での話となります。
気になる費用の話ですが、
これはダイビングライセンス(Cカード)を発行する指導団体や、講習を受けるショップでの価格設定によりけりです。
例えば、僕は葉山のダイビングショップにてPADIが発行するダイビングライセンス(Cカード)のうち、オープン・ウォーターとアドバンス・オープン・ウォーターのライセンスを取得しました(どちらも後述します)。
その際の講習に要した費用は大体5万円前後と言ったところでした。これには
- スキル講習のためのダイビング(4、5本)
- 知識学習のためのテキスト・講習
- ライセンス発行に必要な費用
などが含まれています。
周りで聞いている限りですと、大体5〜7万円辺りが費用の肌感なのではないかと思います。
それなりの値段は確かにします。が、自動車教習みたいにウン十万円かかるのと比べたら・・・安上がりかなと(笑)
取得するのにどのくらいの時間がかかるの?
では、実際にどのくらいの時間を掛けたら取得できるのか?
これも指導団体やショップの方針、進捗状況によってよりけりな話にはなるものの
- スキル講習のためのダイビング(4、5本)
- 知識学習のためのテキスト・講習:2日
・・・って考えると、1日に2本のダイビングを限度とするなら大体4〜5日を見とけばいいのではないかと思います。
僕もお盆三が日のお休み+1日で取得してしまいました。
人によってはまとめた休みを取れないという方もいらっしゃると思うので、仮に毎週休日の1日を講習にあてるようなスケジュールで行けば、大体1ヶ月〜1ヶ月半くらいを目安と考えれば問題ないかと思います。
取得した後は、更新が必要なの?
自動車免許だと、毎三年は更新が必要になりますよね?
ですが、ダイビングライセンス(Cカード)にはそう言った更新期限が決まっておりません。つまり、1回持ってしまえば、一生どこでも使用できるライセンスになるんです。
ただ、いくら更新不要とは言っても、数年ほどサボっていきなりライセンス持ってどこかの海に潜りに行く・・・というのも、色々忘れてそうで不安になりますよね。なので何だかんだ、定期的に海に出かけて行き、ダイビングに関するノウハウを忘れないようにしておくのは大事です。
無くした場合はどうすればいいの?
まず、
無くさないことが、
大前提です(笑)
その前提の上ですが、再発行は可能です。
ダイビングライセンス(Cカード)を取得したショップでお願いするか、指導団体に直接お願いする形で自分の登録した情報を教え、再度発行してもらうような流れになります。指導団体によりますが、再発行には大体10日前後と、それなりの日数かかってしまいます。
なので、いざダイビングの準備を始めてみたらライセンスが無かった!という事態に陥らないように、自分のライセンスの在り処は常にしっかり把握しているのがベストです。
ダイビングライセンス(Cカード)の種類
ダイビングライセンス(Cカード)には、段階によっていろんな種類が存在しています。
ここでは、先ほど並べた指導団体、PADI・NAUI・BSAC・CMAS・SSIが発行しているライセンスで、かつアマチュアのレベルで取得可能なダイビングライセンスの種類について見ていこうと思います。
初心者が取得するダイビングライセンス(Cカード)
体験ダイビングから卒業し、あらゆる海で潜れるようになる第一歩!
1番はじめに取得できるダイビングライセンス(Cカード)についてです。
これなんですが、指導団体によって微妙〜〜〜に呼び名が違います。
指導団体 | 名称 |
PADI・CMAS・SSI | オープン・ウォーター・ダイバー(OWD) |
NAUI・BSAC | スクーバー・ダイバー(SD) |
・・・と、呼び方は分かれますが、PADIのシェアが大きい分、このランクのダイビングライセンス(Cカード)はオープン・ウォーター・ダイバー(OWD)の呼び名としてよく知られています。
どこまでのダイビングが可能になるのか?
オープン・ウォーター・ダイバー(OWD)のダイビングライセンス(Cカード)を取得すると・・・
- 18mまでの深さの海でダイビングができます。
- ダイビングに必要な器材の基本的な扱い方がわかるようになります。
- 講習で定められた範囲であれば監督なしで世界中あらゆる海でダイビングが可能になります。
・・・・などなど、ファンダイビングを申し込むために必要なノウハウをライセンスと共に習得することが出来ます。
※そもそも「ファンダイビング」って何?という方はこちら!
ディープダイブが可能になるダイビングライセンス(Cカード)
さて、オープン・ウォーター・ダイバー(OWD)のライセンスを取得すると、大体すぐ次のレベルのライセンスをすぐ取得するよう、ショップやベテランダイバーさんからオススメされるパターンが多いです(笑)
この次レベルのライセンスですが、これも2種類呼び名があります。
指導団体 | 名称 |
PADI・CMAS・SSI | アドバンスド・オープン・ウォーター・ダイバー(AOWD) |
NAUI | アドバンスド・スクーバー・ダイバー(ASD) |
BSAC | スポーツ・ダイバー |
・・・と、この辺りになりますが、これもまた略されて「アドバンス」と呼ばれてることが多いです。ガイドさんに「アドバンス持ってる?」とか聞かれたらこのライセンスのことだと思って間違いないかと思います。
どこまでのダイビングが可能になるのか?
アドバンスド・オープン・ウォーター・ダイバー(AOWD)のダイビングライセンス(Cカード)を取得すると・・・
- 30mまでの深さの海でダイビングができます。
- ボートダイブ・ナイトダイブなどが出来るようになります。
- 講習で定められた範囲であれば監督なしで世界中あらゆる海でダイビングが可能になります。
・・・・この通り、アドバンスド・オープン・ウォーター(AOW)のCカードを取得すると、オープン・ウォーター(OW)から更にディープな世界のダイビングを楽しむことが可能になるんです。
18mと30mって、言葉で書くと簡単ですがかなりの違いがあります。まず30m付近までたどり着いた場合、ほぼ海面が見えません。それだけ深く静かで、ロマンに溢れた世界なんです。
また沖合まで船を出してそこからダイビングするボートダイブ、夜に海に入るナイトダイブなど、オープン・ウォーターのみだとやらせてもらえなさそうなダイビングも、アドバンスであれば誘ってもらえる可能性大です!
何だかんだ、僕もダイビングにおいて本当の冒険を感じる機会はアドバンスを取ってから感じる機会が増えたので、ここまで取得することは個人的にもオススメです。
人を助けるための技術を学べるダイビングライセンス(Cカード)
ここからは少し難易度が高まっていくダイビングライセンス(Cカード)になります。
アドバンスを取った後に取れるCカードで、ダイビング中に起こる不測の事態・トラブルについて学び、未然に防いだり、発生した後にすぐ対処するためのノウハウを学ぶためのコースがあります。
これは指導団体で呼び名で特に違いなく、レスキュー・ダイバー(RED)と銘打ったダイビングライセンス(Cカード)です。
何が可能になるのか?
このコースでは・・・
- ダイビング中の不測の事態・トラブルに関する知見を深めることが出来ます。
- トラブル防止・トラブルが起きた時の対処法について学ぶことが出来ます。
- 他のダイバーの救助・救出方法について学ぶことが出来ます。
このように、「レスキュー」と名打つだけあって、特に周りの人を助けるために必要なノウハウについて学ぶことができるコースです。ライセンスを取得している、ということはそれらのノウハウが身についている方ということでもあるので、より信頼度が高まります。
これを取得したあなたは、ほぼダイビングのマスター?
オープン・ウォーター(OW)やアドバンス・オープン・ウォーター(AOW)に関しては、基本的に「インストラクター帯同付きでなくても、どの海でもダイビングしていいですよ」と認められた証になります。
一方で、「インストラクターではないけど、ダイビングを安全に楽しむために必要な知識やノウハウはマスターしてるから、インストラクターなどのプロを目指していいんじゃないでしょうか」と、認めてもらえるライセンスがあります。
アマチュアで取得できるライセンスとしては最高峰で、マスター・スクーバー・ダイバーと呼ばれます。
レジャーで楽しむダイビングに関する知識やノウハウを、基本的な事項から安全に関すること、あらゆる事項を最高レベルで取得し終えている、という証になるので、持っていたら周りから間違いなく信頼されます。間違いなく。
まとめ
オープン・ウォーター・ダイバー。
アドバンスド・オープン・ウォーター・ダイバー。
レスキュー・ダイバー。
マスター・スクーバー・ダイバー。
このように、レジャーで楽しむだけでも様々な種類のダイビングライセンス(Cカード)が存在しています。
そして取得していけばいくほど、ダイビングの奥に隠された魅力などがますます分かって行くようになると思います。
僕もいずれレスキュー取得したいなぁ。
ではでは!
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