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中性浮力とは、何なのか!?中性浮力に関わる6つの要素、練習方法のコツ

こんにちは!ダイバーラウンジです。

ダイバーの皆さん、突然ですが

中性浮力

という単語、聞いたことありますよね!?

ダイビングの必須なスキルと言われると同時に苦手なスキルだという人も多いこの中性浮力、ライセンス講習で説明も受けますし、ファンダイビングをしている中でも「中性浮力は取れてる?取れてない?」なんていう会話を聞いたこと、あるかと思います。

ただ、この「中性浮力が取れてる」って、どのレベルのことを言ってるのかって、実はよく分かんなくないですか?

実際、この「中性浮力が取れてる」の一言に込めてるレベル感って、ダイバーによってだいぶ異なっていると感じています。極めたら極めるほど奥が深いんですよね、中性浮力って。

ここでは一番はじめのライセンス講習であるPADIのオープン・ウォーター・ダイバー(OWD)からテクニカルダイビングまでのレベル、色んなメディアやガイドさんによる発信から中性浮力の定義について再確認した上で、自分なりに思う「中性浮力に対する考え方・挑み方」について書いていきたいと思います。

中性浮力の定義

とりあえず手元にあるPADIのOWDマニュアルで中性浮力の定義を見直すと、こう書かれています(2008年4月 改訂11版)

ある物体が押しのける水の重さが、その物体の重量より重ければ、その物体は浮くということを意味しています。逆に、ある物体が押しのける水量の重さがその物体の重量より軽ければ、その物体は沈みます。ある物体が押しのける水量がその物体と同じ重さであれば、その物体は浮きも沈みもせず、水中で静止します。

物体が浮く場合はプラス浮力、沈む場合はマイナス浮力、浮きも沈みもしない場合は中性浮力と言います。

・・・これだけ読むとちょっとややこしいかもしれませんが、要するに水から掛かる浮力自分の重さがちょうど釣り合って「浮きも沈みもしない状態」が中性浮力ということになります。

ここに更に言葉を追加します。中性浮力とは単純に「浮きも沈みもしない状態」を指すのではなく

「”体を動かさないで”浮きも沈みもしない状態」

を指しています。

フィンによって上に漕いだりすることもなく、手も足も動かさず、海底につくことなくフワフワと浮いてる状態、それが中性浮力ということになります。

「浮きも沈みもしない」とはどの程度?

「体を動かさないで浮きも沈みもしない状態」が中性浮力の定義だとして、この「浮きも沈みもしない状態」とはどの程度の状態のことを指すのでしょうか?

ちょっと参考になる動画を見つけたので貼り付けます。

この動画、特に3:08〜と5:00〜辺りから観ていただきたいのですが、中性浮力状態、つまり「体を動かさないで浮きも沈みもしない状態」を以下のように示しています。

「一定の呼吸に合わせて一定の浮き沈みをしている状態」

「え?浮きも沈みも”しない”状態じゃないの?」って思っちゃいますが、基本的なレベルとしては呼吸をしている分、進む矢印が波打っててもOKとされています(その代わり、波線の上振れ、下振れは同じ間隔であるのが理想です)

息を吸うと肺に空気がたまって膨らむ分体が浮き、息を吐くと肺から空気が抜ける分体が沈みます。その浮き沈みが一定であれば中性浮力の基本レベルは出来ている、という考え方になります。

より上級レベルを目指していくと・・・

とは言え、中性浮力の定義はあくまで「体を動かさないで浮きも沈みもしない状態」です。

「呼吸に合わせた一定の浮き沈みであれば基本レベルとしてOK」と前述しましたが、あくまで基本レベルとしてはOKということであって、中性浮力にはその先のレベルがあります。

つまり、その呼吸による一定の浮き沈みすら可能な限り少なくし、少なくし・・・最後には無くしていくことが目指されています。いわゆるホバリングの状態です。

画像の引用元はこちら

「上には上がいる」てことでこれぞホバリング!という中性浮力の動画を貼っておきます。

インストラクターになるダイバーさんにはこの「浮き沈みを限りなく少なくする」中性浮力が求められていますし、中性浮力をより極めたい人向けのスペシャリティとしてPADIでもピーク・パフォーマンス・ボイヤンシーコースが用意されています。

また以前も書きましたが、狭い洞窟や沈船でのダイビングを想定してより精密な中性浮力を求められているテクニカルダイビングでは明確に基準が定められておりまして

  • 初級コース:誤差1m以内
  • 中級コース:誤差50cm以内
  • 上級コース:誤差30cm以内

って感じで、まさに中性浮力の定義「浮きも沈みもしない状態」を言葉通りに実現させている状態を目指しております。

どうして中性浮力は難しいのか

「体を動かさないで浮きも沈みもしない状態」である中性浮力は、海に群生しているサンゴを無駄に傷つけたり、海底の砂を巻き上げたりしないためにも身に付けた方が絶対良いといわれるスキルですが、苦手だというダイバーさんもたくさんいらっしゃいます。

何が中性浮力を難しくしているのか?または、何が中性浮力を難しいスキルだと思わせているのでしょうか?

前述した通り中性浮力は水から掛かる浮力と自分の重さが釣り合うことで発生する事象ですが、これ、もう少し書き加えると

水から掛かる浮力=自分の重さ ➖ 水以外で掛かる浮力

こんな図式になります。

水から掛かる浮力はどんな状況でも基本的に一定です。ですが、自分の重さだったり、水以外で掛かる浮力は色んな要素で変わってきます。その要素を6つ、紹介しようと思います(既に「いや多いわ!」ってなってるかもしれませんが恐れず読んでみてくださいw)

①「呼吸」で変わる

これは先程書いた通りです。呼吸による息の吸い吐いで体の浮いたり沈んだりが発生します。

これ、更に言えば一度に吸った空気量、呼吸のスピード、などの要素も浮き沈みの度合いやスピードに影響してきます。色んなガイドさんやダイバーさんが「呼吸を制したものが中性浮力を制する」と言うのも、呼吸のあらゆる要素が中性浮力に大きく影響を与えるからです。

ただ「自分こんな呼吸してます」と意識することって、日常生活でなかなか無いですよね?

ラジオ体操で深呼吸してる時はいざ知らず、自分が普段どんなリズムでどんくらい息吸ってるかなんて意識しながら生きてちゃいません。

そんな普段無意識な呼吸でのコントロールを求められるからこそ、中性浮力への苦手意識が増してるんだと思われます。

②「スーツ」で変わる

2つ目に挙げたいのはダイビングの必須アイテムであるスーツです。

ドライスーツはウェットスーツと違って全身への水の侵入を許さない寒い冬ダイビングの味方ですが、その分出来た体とスーツの空間に空気が入ることでウェットスーツより自身に掛かる浮力が発生しやすいスーツになっています。

なので、ウェットスーツよりもウェイトを重くして挑まなければなりませんし、BCの空気の出し入れだけでなくドライスーツ内の空気の出し入れを考える必要が出てくるので浮力調整が少し複雑になってきます。

ドライとウェットの違いだけでなく、スーツ自体の年季も影響してきます。使い込んだスーツは、新品のスーツと比べると生地内の空気が潰されてあまり含まれておらず、より浮力が無くなる状態になるためその調整も必要です。

③「タンク」で変わる

ダイビングに欠かせない空気タンクでも浮力や重量は変わってきます。

熱海のスチール製タンク
城ヶ島のアルミ製タンク

空気タンクは基本的にスチール製・アルミ製の2つが存在します。日本では割とスチール製に出会う機会が多いかな?

この2種類のタンクを比較すると、スチール製タンクの方がアルミ製タンクより重いです(正確に言えば、アルミ製タンクの方が浮力が掛かります)。なので、スチール製タンクの方が「自分の重さ」がより重くなっていることになります。

スチール製とアルミ製のどちらのタンクを使用するかはダイビングポイント自体で決まっていてこちらで決める権利はあまり無いので、どちらが来ても調整できる必要があります。

※タンク(特にアルミ製タンク)はサイズやメーカーによっても浮力差が発生します。

④「水深」で変わる

中性浮力を難しくさせる要素として更に立ちはだかるのが「水深」です。

宮古島のポイント「アントニオ・ガウディ」。水深35m以上ある人気の洞窟です

水深が深くなればなるほど、水圧が強くなる分空気の体積が小さくなっていきます

そうすると、水以外で自分に掛かってくる浮力が全体的に小さくなっていきます。そのため放っとくと浮力が崩れて速いスピードで沈んでしまう、なんてことも起きてしまいます。

逆に深いところから浅いところへ上がってくると水圧がダイビング開始時に戻っていくため、ちっちゃくなってた空気が元の大きさに膨らんでくんです。その分浮力が戻っていきますが、これも放っとくと危うい。

例えば深場で中性浮力を保つためにBCにメチャクチャ空気を入れててそれを出さないまま浅いところに戻ってしまうと、浮力が爆増して急浮上してしまう、なんて事態もあります。どっちかと言うと急に沈む現象よりこっちの現象の方が危ないです(減圧症的に)

⑤「器材」「装備」で変わる

自分の重量や浮力は、全身に身につけている「器材」によっても変わってきます。

例えばより重いゴムのフィンをしていたらそれだけで足の部分は重くなるし、より軽いBCを背負ってたらそれだけ軽くなる。身につけてる器材が変わると、自分自身の浮力や重さが微妙に変化します。

特にレンタル器材の場合、装着する器材は毎回変わってくるわけで、この微妙な変化が必ず起こります。そのため微調整が必要になってくるんです。

そして身につけてる器材だけでなく、例えばでっかいカメラを抱えてたりとか、どんな装備を持っているかによっても重量は変わってきます。でっかいカメラ抱えてると「これがウェイト代わりになるわぁ」っておっしゃってるダイバーさんも時々見かけます。

⑥「体型」で変わる

最後の6つ目はもはやダイビングに限らないお悩み。体型です。

単純に体重が増えたとか減ったとかだけではなく、前と比べて筋肉がどのくらい増えたかとか、脂肪がどのくらい増えたかなど、体の構成要素の変化で重量や浮力が変わってきます。例えば筋肉が増えた分沈みやすくなる、脂肪が増えた分浮きやすくなる、といった具合です。

「体型は維持させた方がより安全にダイビングが出来る」ってことはよく言われますが、それだけでなく水中における中性浮力の維持にも大事な要素だってことになりますね。

中性浮力への考え方・挑み方

というわけで中性浮力に影響をもたらす要素を6つ、並べてみました。

※本当は「海水か淡水か」だったり「ダイビングポイントの高度」とか他にも挙げられる要素はあるのですが、ここでは一旦取り上げないでおきます。カオスる!

まぁ、そうですよね、多いですよね。そりゃ苦手って思う人も多いわけだ。

とは言え、習得出来たらより楽に、より安全に、より幅広くダイビングを楽しめる中性浮力。できる限り上達していきたいですよね。

先程並べた要素は上達する上では避けては通れない奴らですが、この際、あまり気難しく考えず上達に向けて挑んでった方が勝ちだと思っています。

中性浮力に対するしっかりしたレクチャーや実践練習はプロのガイドさんのお言葉を参考にするとして、ここでは、中性浮力を練習していく上で僕なりに思う「こんな考え方で挑んでいけばいいんじゃないかな?」を書いていこうと思います。

中性浮力=浮き沈みしないでピタッとする、ではない。難しく考え過ぎない

何度も書いてる通り、中性浮力の定義は「体を動かさないで浮きも沈みもしない状態」ですが、その基本レベルは

「一定の呼吸に合わせて一定の浮き沈みを行っている状態」

となります。

つまり「呼吸に合わせて浮き沈みをしている」分には基本的にOKという考え方で良いんです。

恐らく出会うダイバーさんやガイドさんによってはその意識の高さから「中性浮力はピタッと止まれてはじめて中性浮力」とおっしゃる方もいらっしゃると思いますが、本当に「浮きも沈みもしない状態」は中性浮力の上級レベルにあたります。

もちろんダイビングを重ねていく上でこの高いレベルを目指すこと自体はとても有意義な話ですし、テクニカルダイビングやインストラクターに興味がある場合はむしろ目指さなければいけないレベルになる訳ですが、通常のファンダイビングとして楽しむ分にはそこまでハードル高く考える必要は無いと思います。

まずは適度なフワフワを目指す、くらいの気持ちでやりましょう!

自分の呼吸を意識してみる

何度もしつこくて申し訳ないですが、中性浮力の基本レベルは「一定の呼吸に合わせて一定の浮き沈みをしている」ということで、基本レベルだろうが「呼吸」が大事であることに変わりはありません。

日常生活では滅多に意識することのない「呼吸」を、水中だからこそ意識してみましょう!

  1. 「普通の呼吸」だとどのくらいのスピード感で息を吸って吐いてしてるのか
  2. 限界まで吸おうと思ったらどこまで吸えるのか
  3. 息を吸い始めてどのくらいのタイミングで体が浮き始めるのか
  4. 息を吐き始めてどのくらいのタイミングで体が沈み始めるのか

こんな感じで自分の呼吸の様子と、それによって起こる体の浮き沈みを意識的に感じてみましょう。

序盤に載せた動画をもっかい貼り付けますが、2:18〜辺りから紹介されているフィンピボットによる練習は呼吸を意識するのにもとても良さそうな動きの1つだと思います!

潜降したばかりの場所など、水深5〜10mくらいの比較的浅い場所で呼吸による浮き沈みの変化を感じてみる時間を作ってみてください^^

序盤にも書きましたが、理想は呼吸による浮き、沈みが一定であることです。浮き過ぎたり、沈むスピードが速すぎるなと感じる場合は、呼吸のリズムなどの調整や、後述するウェイトの調整をしてみてください。

余談というほどの余談ではないのですが、意識してみることとして挙げた項目の中の③④の内容についてです。

③ 息を吸い始めてどのくらいのタイミングで体が浮き始めるのか
④ 息を吐き始めてどのくらいのタイミングで体が沈み始めるのか

「一定の呼吸によって一定の浮き沈みを行っている」と書いていますが、そのリズムにはタイムラグがあります。

つまり「息を吸い始め」てすぐ、では無く、少しの間があってから「体が浮き始め」ます。逆に「息を吐き始め」ても、少しの間があってから「体が沈み始め」るんです。

そのタイムラグがどの程度発生しているのかを感覚で掴めてくると、そのタイムラグを利用して体の浮き沈みをより少なくする工夫をすることが出来ます。それはつまり、中性浮力のレベルアップに向かっていることを意味しています。

この動画の1:38〜辺りからちょうどそのテクニックの紹介をしているので貼っておきますね。

(にしてもこれらの動画のアップ主さん説明分かりやすいな・・・今度宮古島潜る時お願いしてみようかな・・・)

自分のトリム(水中姿勢)を意識する

これは呼吸以上に意識しないと自覚しにくい点ですが、ダイビングをしている最中の自分のトリム(水中姿勢)がどうなっているかを意識するのも中性浮力を取る上で重要です。

理想とされているのは水面に対して水平に姿勢が取れている状態です。

Dive Explorersより、正しいトリム姿勢の例

この理想の姿勢から、頭が少し上に向いてしまったり、上体が起きすぎたりすると、フィンが下を向いてしまい、常に上方向に向かって泳いでるような形になります。そうすると常に浮いてったり慌てて沈んだり、みたいに落ち着かなくなってしまいます。

って、言っても・・・水中での姿勢って意識しろって言われても自分が今どんな姿勢になってるかかなんて正確には分かんないですよね!?

この場合は一緒に潜ってる方に写真を撮ってもらったり動画を撮ってもらったりすると良いと思います!自分が水中でどんな感じで泳いでるのかを一番客観的に見やすい方法ですし、ガイドさんからアドバイスをもらうことだって出来るし良いことだらけです。ちょっと恥ずかしいですが(笑)

適正ウェイトについて考える

中性浮力を保つ上で、装着するウェイトが適した重さになっているか。つまり適正ウェイトはとても重要な要素です。

って言ってもこれも正解のない難しい問題だったり・・・ちょっとしたことですぐ変わってしまうのもあって、答え合わせがしづらいんですよね、適正ウェイトって。

Scuba Monstersより、ウェイトベルト装着の図

手っ取り早い手法としては、まず「ウェットスーツ × スチール製のタンク」時は自分の体重の5%くらいのウェイトと設定した上で、実際に潜ってみた時に以下の方法で答え合わせをします。

  • BCやドライスーツから空気を全て抜いた状態で、普通に呼吸しながら水面にいる際、水面と目線が同じ高さになっている
  • BCやドライスーツから空気を全て抜いた状態で、安全停止の時に普通に呼吸しながら止まれる

※個人的に後者の方がやりやすいなと思っています

どちらのやり方も潜り始めではなく、潜り終わり間際タンク内の空気が減ってる(理想で言えば全部使いきりかけた)状態でやる、というのが大事です。

これでちょっと浮きやすいな・・・沈みやすいな・・・というのがあったらウェイトを1kg単位で増減させて調整し、自身の適正ウェイトを探ってみてください。

最終的に以下4パターンの適正ウェイトを自分で把握してるとやりやすいです。基本的に、①から順番に2~3kgずつ増えていきます(個人によりますが)。

  1. ウェットスーツ × スチール製のタンク
  2. ウェットスーツ × アルミ製のタンク
  3. ドライスーツ × スチール製のタンク
  4. ドライスーツ × アルミ製のタンク

また考慮する余裕が出来れば、自分の体のどの部分が浮かんだり沈んだりしやすいかでウェイトの量だけでなく配置を考えるのも一手です。

足が浮かびやすいならアンクルウェイトを着ける、上体をより安定させたいならウェイトの一部をBCに入れ込む、などなど。配置に関しては意外と選択肢があるので、ちょっとずつ探っていけると良いのではないでしょうか。

水深が深くなりきる前に早めにBCの給気を始める

前述した通り、水深が深くなればなるほど沈むスピードが速くなっていきます。感覚的には水深10mを超えた先は、BCの給気に頼らないと中性浮力は取りづらいです。

ブリーフィングの際、そのダイビングの最大水深がどれ程になるかは把握出来ると思います。なのでブリーフィングの時点で「今回はちゃんとBC使ってこう」とある程度心づもりしておきましょう。

そしていざ深いところへ行く場面になったら、深くなりきる前、早めを意識してBCの給気を始めていきましょう。深くなった後に始めようと思っても既に沈むスピードが速くなっており、慌ててしまったり海底に勢いよくぶつかってしまう可能性があるからです。

早めにBCの給気を始め、深くなるにつれて少しずつ給気をしていくことで、ふわふわと沈んでいくイメージで行きましょう。ティッシュがふわふわと落ちてく感じです。

そしてガイドさんから「上がるよ〜」と指示があったら、早い段階からBCの排気を始めていきましょう!ちょっとずつ空気を抜きながら浮上をしていき、安全停止時には一切空気が抜けている状態を目標に。

くれぐれも排気を忘れないように!!急浮上には要注意!!

ややこしや・・・という方のために

中性浮力に対する「こんな考え方でいいんじゃないか?」というのを色々と書かせていただきました。

個人的にはどれも重要な点ではないかと考えているのですが、もしかしたら既に「ややこしや・・・中性浮力ややこしや・・・」となってる方もいらっしゃるかもしれません。

一応「ややこしや・・・」となってもここまで書いたことは頑張って読んでいただきたい(笑)のですが、そんな方のためにもう2つほど、追加で書いておこうと思います。

「ガイドさんと同じ高さ」を目安にする

「呼吸による体の浮き沈みを意識する」であったり「水深によって早めにBCを給気・排気する」といった話は、実際にやるとしたらダイコンで水深をチェックしながらやることになると思います。

それに対し、「ちょっとそれをやると慌てて余計に力が入ってうまくいかない」とか「まだダイビングを始めたばかりでダイコンを持ち合わせていない」という方もいらっしゃるかもしれません。

そんな場合は、まずは「ガイドさんと常に同じ高さに揃える」くらいな意識から取り組んでみてはいかがでしょうか?

ガイドさんと常に適度な距離感を保った上で、深く行く時も上がる時もガイドさんのラインを意識して浮力コントロールをしてみましょう。視界が狭まらずいくらか楽かも。

そしてちょっとずつ自分で水深をチェックしながらコントロール出来る段階に移っていきましょう。ガイドさん頼りから、少しずつ自分での水深・浮力コントロールを目指そう!

はじめは「フィンで漕ぎながら」でも構わない!?

ここまで中性浮力の定義として散々「体を動かさないで浮きも沈みもしない状態」と書いてきましたが、安定しないはじめのうちは「フィンで漕ぎながらふわふわしてる状態」を1つの目安としていいんじゃないか、と個人的には考えています。

この状態は「中性浮力が取れてる」とは言えないですが、ファンダイビングをする上では「フィンで漕ぎながらふわふわしてる状態」で困る場面は意外と少なかったりします。なのでもし「中性浮力を取る」というワードに大きな壁を感じるのであれば、はじめはこの段階を目指す感じでダイビングをやってみても良いのではないでしょうか。

無論、この状態はフィンを漕がない限り沈んでしまう状態なので動き続けなければならずで割と早く疲れますし、中性浮力が取れている状態の方がダイビング中にやれることの範囲が広くなります。

なのである程度本数を重ねて「フィンで漕げば浮力保てるからもうオールOK!!」とはならないように、その次の段階、つまり中性浮力の基本レベル「一定の呼吸に合わせて一定の浮き沈みを行っている状態」を目指していきましょうね。

まとめ

ここまで中性浮力についてガッツリ書かせていただきました!

皆さん、いかがでしたでしょうか!嫌になっていませんでしょうか!!?

かなり多めの内容の記事になったのは自覚しているのですが、ざっくり言いたいこととしては以下4つにまとまると思ってます。

  • 中性浮力は「上には上がいる」世界
  • あまり気難しく考え過ぎない
  • はじめからハードルを高く設定せず出来そうな感覚で練習してみる
  • ちょっとずつ上手くなってけばOK!

ここまで偉そうに書いといてアレなのですが、自分自身の中性浮力については自己採点で65点くらいだと思ってて、まだまだ上達の余地がある感じです。

そしてそれは恐らく(明らかに「あなたこれ以上上手くなる必要ないでしょ」という方も含め)多くのダイバーさんが考えていることです。

最初から「自分はあまり上手くないから他のダイバーさんとあまり潜らない方が良い」とネガティブに考えることなく、ちょっとずつ上手くなってく気持ちで、皆でダイビングを楽しんでいきましょう!!

参考資料

この記事を書く上で、既に貼っている2つの動画を含め、多くの記事を参照させていただいたのでここに挙げていきます。より中性浮力について詳しくなりたい方は、ぜひ下記の記事も読んでみてください!

またX(旧Twitter)でも、中性浮力の秘訣や適正ウェイトの基準について皆さんに多くのご意見をいただきました。ありがとうございました!

というわけで、今回は以上です!

読んでいただき、ありがとうございました!