こんにちは!ダイバーラウンジです。
ダイビングを楽しむためには、いかに自分の安全を確保するか、というのも重要な要素ですよね。
その上で大事な要素の1つとなるのが、ハンドサインならぬ、ハンドシグナルです!
水中でガイドさんや他のダイバーさんとコミュニケーションを取る上で、ハンドシグナルは重要なツールの1つです。
ハンドシグナルは、ダイビングの講習をやる上でも必ず学ぶ要素の1つです。
ここではおさらいも兼ねて、新しく出てきたハンドシグナルも含めてどんな種類があるのかを一覧にしたいと思います。
この記事の目次
ハンドシグナルとは?
なぜか、僕いつも検索する時に「ハンドサイン」と書いてしまうのですが、
「ハンドシグナル」が正確です。野球の見過ぎですね。笑
当然ですが、海中では基本的に口で正確に言葉を交わしてコミュニケーションすることが出来ません。
そのため手で互いに信号を送り合い、通常時のコミュニケーションを始め、何か異常があったりガイドさんに一報入れたい時のコミュニケーションとして、ハンドシグナルは非常に有効に使うことが出来ます。
このハンドシグナル、いくつかそれぞれの国特有のシグナルがあるようなのですが、ここではPADIなどがまとめている、大体どこでも通じるものをピックアップしていこうと思います。
ハンドシグナルまとめ動画
1個1個のハンドシグナル紹介に行く前に。
ハンドシグナル一覧をまとめた動画って既に世にいくつか出ておりますので、ピックアップして紹介しますね。
これの次の項で1つ1つのハンドシグナルを細かく紹介していくので、これらの動画はそのおさらいとして活用するのもアリです。
こちらは「初心者ダイバーさんへ捧げるマガジン」noteでお馴染みのサイパンSAKURA MARINEのAKARIさんの動画です。
透明度バツグンのサイパンの海での実践型ハンドシグナル一覧です。3分にまとまってるのは凄い!
なぜ「ホルン協奏曲第1番」と「葦笛の踊り」と「小犬のワルツ」がBGMで使用されてるのかは謎です。笑
こちらはPADIのブログに掲載されている、Sport Diverが編纂したハンドシグナル一覧の動画です。
これも3分以内に一般的なハンドシグナルを一覧としてまとめた動画です。単なるコミュニケーション用だけではなく、海の生き物を表すハンドシグナルも入ってますね。英語の分かる方はこちらも要チェックです。
ではでは、実際に1つ1つのハンドシグナルを見ていきましょうか!PADIがTwitterで既にまとめてるものやPinterestでアップされていたハンドシグナル一覧などを参考にしています。多少画像が粗いのはご勘弁くだせぇ。
Here is a useful guide to #scuba hand signals. Find more on the PADI App. pic.twitter.com/pdmm61D1rf
— PADI (@PADI) February 10, 2017
OK
最もよく使われるハンドシグナルです。
潜降の準備が出来たり、潜降中の耳抜きなどで特に問題なしだよって教えたり、紹介された生き物の観察や写真撮影がひと通り終わって「次行っても大丈夫だよ!」というのを伝えたり・・・とにかく「問題ないですよー」「良いですよー」を表すのによく使われます。
親指と人差し指で丸を作って一般的なOKサインを示します。
ガイドさんがこれをやってきた時は普通に「OK」と言ってるというより、「OKですか?」と聞いてるパターンが大体なので、その時はこちらも同じシグナルを作って「OK」と答えましょう。
ただ、ちょっと余談なのですが・・・このよく使うOKサイン、最近は白人至上主義的な意味と捉える方々もいるらしく。
ちょっと調べると、3本指を立ててしまう辺りが何かのシンボルに見えてしまう、とのことでした。
なのでもしかしたら、欧米ではあまり使うのが推奨されないかもしれません。その場合は両腕で大きくマルを描くような形が良いかもしれませんね。
潜降します
水面でひと通り問題ないことが確認できて、潜降する準備が出来たら互いに「潜降しまーす」という意味合いで使うハンドシグナル。
或いは特定の場所から更に深い場所に行きたい時に使えるハンドシグナルでもあります。
よくある親指を1本上に立てた「グー!」のサインをそのままひっくり返して下を示してる形ですね。
言い方が良くないかもしれませんが、悪いプレーした選手にファンがブーイングする時の「Boo」にちょっと似てます。
耳抜き
耳抜き関連のハンドシグナルはまずこの耳を指で示すところが基本であります。
ガイドさんがこれをしてきた時は大体「耳抜きしてくださいね」という意味合いになります。
で、前述した「OK」と組み合わせたら「耳抜き問題ないです〜」と知らせるシグナル。
後述する「問題あり」と組み合わせたら「耳抜きうまくいきません〜」を知らせるシグナルになります。
あっちへ行きましょう
「あっち行くよー」とか「向こう側の方に泳いでくよー」と示す時にガイドさんがよく使うハンドシグナルです。
両手共に親指を立てて、行きたい方向を示す形になります。
これに対して「はーい」と答える時は大体「OK」のシグナルを出します。
逆に「ちょっと待って!」と伝えたい場合は後述の「止まってください」シグナルを出して様子を伝える流れになりますね。
こっち来てください
ちょっと離れちゃったダイバーさんに「こっち来てー」と伝えたい時に使うシグナル。
陸上で人を呼ぶ時とほぼほぼ似てますが、手を自分側にひらひら振る動作になります。
ガイドさんがこれやったら、よっぽど用事がなければ素直に従ってガイドさんの元に向かいましょう。
止まってください
ちょっと動き回って欲しくない時やそれ以上進んで欲しくない時に使うシグナル。
手のひらを見せて相手を静止する動作になります。
例えばその向こう側にちょっと繊細な生き物がいたり、一緒に行ってる他のダイバーに異常があって集団を止めたい時など、とにかくそれ以上進むのを制止したい時に使われるシグナルですね。
これもガイドさんがやっていたら大人しく従うのが吉です。
こっちを見てください
他のダイバーにこっちを見てて欲しい時に使うシグナル。
そこから別のシグナルを出したり、スレートで何かを書いて説明したいためこっちを向いて欲しい時に使うシグナルですね。
自分や自分の両目を指差して示す形です。
いわゆる陸で「注目〜〜!」と叫ばれる時とシチュエーション的には同じなので、ちゃんとそっちの方向を見ておくようにしましょう(^^)
この深度を保ってください
英語では”Level Off“と表されるこのシグナル。
泳いでる際に「この深度を保って泳いでくださいねー」と伝えたい時に使うシグナルです。
例えば目的地が結構水深の深い場所で、そこに行くまでのデコの危険性を下げるために、ガイドさんが「ここ泳ぐ時は自分と同じくらいの深度を保ってくださいね」と出すために使います。
指をピンと伸ばした手を横にし、水平に撫でるような動作が目印です。
万が一示してた深度より深いところに行ってしまったダイバーがいた場合は、両手で何かを上に持ち上げるような動作をして、深度を上げるよう促したりします。
こいつ危険
「この生き物は危険だから近付くな!」とか「ここ危ないから避けて!」というように危険を示す時に使うシグナルです。
危険にあたる対象物目がけてグーパンチをするような動作をして、そこに危険があると示します。
勢い余って本当にグーパンしないように気をつけないとですね。
残圧どのくらい残っていますか?
ダイビングしてる時々で、それぞれどのくらい空気が残ってるかを聞く時に使うシグナルです。
付き添ってるガイドさんにとっても、その先のダイビングのルート立てるためにもダイバーさんの残圧を把握するのは重要な作業です。
図のように手のひらに指を何本か立てて示す形もあれば、単純にゲージ(残圧計)を指で指し示す形もあります。
ガイドさんやバディがこれをしたら、自分のゲージを確認して、残圧がどのくらいかを教えてください。
戻りますよ
ざっくり、通ってきたコースを引き返す時に使うシグナル。
これが出るということはダイビングは後半戦、或いはもう戻って上がる準備に入る時です。
人差し指をクルクル回す動作です。
これは別シーンで陸上でも「引き返すよー」って伝える時に使ったりしますね。
上がります(ダイビング終わりますよ〜)
親指で下を差す時は潜降の合図であれば、上に立てる時は上がる合図です。
そしてこれは「水面に向かって上がってくよ」という意味合いも含まれるので、ほぼほぼダイビングが終わる時に使われるシグナルでもあります。
「あ、もう終わりか〜」とちょっと寂しくなる^^;
安全停止します
上がる前の安全停止のシグナルです。
ある程度水深を上がったタイミングで、「それぞれ安全停止してくださいね〜」と示す時に使われるシグナルです。
両手でTの字を作りつつ、立てる側の手は指を3本立てる形になります。
安全停止の目安3分を表してますね。
これが出たら、自分でダイコンなどでチェックしながら安全停止を始めましょう!
問題あり!
耳抜きがうまく出来ないとか、マスククリアがうまく出来ないとか、とにかく水中で何か問題があって助けが欲しい時に使う重要なシグナルです。
手を水平に前に出し、横にブラブラシェイクする動作をしてください。
その上で、例えば耳抜きに問題があれば耳を示したり、マスクに問題があればマスクを、エアに問題があれば後述のシグナルを使うなどして、どこに問題があるかをガイドさんやバディに教えてあげてください。
エアが少ないです
ブリーフィングの段階で、基本的に残圧が100や70の時にガイドさんに報告するのが基本ルールとして使われます。
ですが、周りのペースや経過時間を見ても「自分のエアが少なくなってる!もう上がらないとダメっぽい!」ってなった時に使うシグナルです。
拳を握り、自分の胸のとこまで持ってくる動作をします。
そのシグナルを通して、自分がもう先に上がらないといけないことを伝えてください。
エアがありません!
前述の「エアが少ない」から状況がさらに進んでしまい、残圧が限りなくゼロになってしまった時は、バディやガイドさんに空気をシェアしてもらいつつ緊急浮上する必要があることをこのシグナルを通して伝えます。
手を水平にした上で首元を横切るような動作になります。
これをした後はオクトパスで空気を分けてもらいつつ緊急浮上をするプロセスになります。
詳しくはこの動画が詳しいです↓
空気を分けてください
前述の「エアがありません!」と組み合わせて使うことになるシグナルですね。
「エアがないので、あなたの空気を分けてください」という一連のコミュニケーションを取る時に必要なシグナルになります。
これは自分が口くわえてる部分に手を誘導するような動作をして示します。
その上で相手のオクトパスから空気をもらう動作になるのですが、慌てすぎないように気をつけましょう。いきなりオクトパス取られたら相手もびっくりしてしまいます。
寒い!
思ったより水温が低く、防寒対策が不十分であると、めちゃくちゃ寒くなっちゃってダイビングどころじゃなくなる場合があります。
その際はその状態であることを他の人に伝えることも大事です。
両腕を交差しつつ、両手で二の腕をさするような動作をします。
それを伝えた上で、場所を変えるか、水深を上げるか、或いは早めに上がるかを相談する流れになります。
落ち着いてください
何か異常が起きた!とか、何か面白いものを見つけた!とかって時にパニックになったり慌ててしまう可能性がありますよね。
でも、ダイビングは常に落ち着いてゆっくり動作するのが基本です。
なのでこの場合は相手を落ち着かせるようにすることが大事です。
某芸人の「ちょっと!ちょっとちょっと!」ではありませんが、手を上から下にゆっくり振る動作をします。
英語で「calm down(落ち着いて)」ってやるときの動作にもちょっと似てます。
ゆーっくりした動作で落ち着かせましょう。
呼吸してください
これもまた人を落ち着かせたい時にたまに表れるシグナルです。
僕がこれを見た時は、体験ダイビングで入ったダイバーさんが後ろからずっと追っかけてるパラグーダに気付いた時。
そのダイバーさん、パラグーダのゴツい顔に焦ったのか、ちょっと呼吸が止まり気味になってしまってぷか〜って浮いてしまったんです。
それを受けてガイドさんがやってたシグナルがこれでした。「呼吸してぇ〜」って感じで。
手を前方で腕ごとふわーっと回すような動作になります。
空気が循環してるような動きですね。
問題あり(水面で)
手を横にシャカシャカ振るのは水中での「問題あり」の行動ですが、水面で「問題あり」を示したい時は違うシグナルになります。
この場合は両腕を大きく振る動作をして、ボートにいる人などに異常があることを知らせます。
遠くの人にも見えるよう、なるべく大きい動作をするのがポイントです。
体調が悪いです
こちらはここ最近新しく追加されたハンドシグナルです。
前述の水中での「問題あり」をした後に、器材などのトラブルではなく、自分の体調が優れないなどの問題があった時に使う新しいシグナルになります。
手で自分の前に大きな縦長の楕円形を描くように回す動作をします。
繰り返しますが、器材などのトラブルではなく、自分自身の体調に異常を感じた時に使うシグナルであることがポイントです。
まとめ。ハンドシグナルはちゃんと見てちゃんと従うこと!
以上、ここでは22のハンドシグナルを取り上げてみました。
一見数多く感じますが、1個1個の動作はそこまで難しい訳ではないので、冒頭にご紹介した動画なども見つつ、お時間ある時に動作を復習してみてください。
最後に1点、当たり前でかつ重要な点を。
ハンドシグナルはコミュニケーションに重要なツールです。つまり、送る側がちゃんと使えてることも大事ですが、受け取る側がそのハンドシグナルをしっかり見て、その通りに動くことが大事です。
例えばガイドさんが「この深度を保ってください」って言ってるのに、それを守らずにガンガン深くに沈んでたら何の意味もないですよね?
コミュニケーションもクソも無くなります。
水中で意思疎通が出来ないことは思わぬ事故につながる可能性もあります。お互いの送るメッセージをしっかり受け取って行動してきましょう(^^)
という訳で、今回は以上になります!!
読んでいただきありがとうございました!!
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