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ダイビング直後は飛行機に乗るな、のナゼ。減圧症のリスクを防ぐために

ダイビングで避けたいリスクの中で、減圧症のリスクがあります。

で、その減圧症のリスクを最も高めてしまうのが、ダイビング直後に飛行機に乗ること。

たまに自分がダイビングをしない日に同じショップでダイビングに出かける方を見かけて、その日のうちに空港で見かけることがあります。結構ビックリします。

ここでは、そもそもの減圧症の概要、ダイビング直後に飛行機に乗ってしまうことのリスクなどを説明できればと思います。

 

そもそも減圧症ってなに?

減圧症(げんあつしょう)は、身体の組織や体液に溶けていた気体が、環境圧の低下により体内で気化して気泡を発生し、血管を閉塞して発生する障害の事である。潜水症(病)、潜函症(病) 、空気塞栓症、あるいは ケーソン病 とも呼ばれる。

※Wikipediaより引用

僕がこの「減圧症(潜水病)」という言葉に初めて会ったのは、なぜかマンガ「ワンピース」でした。とある島で、ある物を探すために無茶な潜水を続けてたおっさんが掛かっていた病気として現れてました。

そこで医者のチョッパーが解説していたことと、上記のWikipediaの概要はほぼ一致しているかと思います。

ダイビングによって通常より圧力の大きい場所に行くと、普段なら入ってこない、空気に含まれる窒素が体内に吸収されます(Wikipedia内の「身体の組織や体液に溶けていた気体」とは、窒素のことです)。

この窒素は通常であればしばらく経てば身体から排出されるのですが、吸収された窒素の量が多すぎると、気泡が発生します。その気泡が体内で悪さをするというのが、減圧症の流れです。

 

減圧症の症状

症状に関して、こちらのサイトに挙がっていたものをもとに挙げていきます。
http://www.divingmedicine.jp/decompression/d_3.html

  • 四股の関節痛・筋肉痛(ベンズ症状)
  • しびれ・筋力低下・倦怠感(中枢神経障害)
  • めまい・難聴・耳鳴り(前庭神経障害)
  • 息切れ・呼吸困難・胸痛(呼吸器症状)
  • 皮膚のかゆみ・発疹(皮膚症状)
  • 頭痛・頭がボーッとする(頭部症状)
  • 四股の浮腫(リンパ症状)

よく言われるのは関節痛ですね。
あと手足がボーッとするような、しびれ感が残るというのも症状の1つです。

他にもめまいがしたりだの、無性にかゆくなったりだの・・・・とにかく、良いこと何もありません。ずらっと挙げたように、体内に残りっぱの窒素は何も良いこと起こしてくれません。

この様な、体内残りっぱの窒素のことを残留窒素と呼ぶのですが、ダイビングが終わった後にいかにこの残留窒素を無くすのかが、ダイビングのリスクを低くする上でも重要な点の1つなんです。

 

何ですぐ飛行機に乗ったらダメなの?


残留窒素をなるべく身体に残さないために注意すべきこととして、主に3つあります。

  1. ダイビング間に十分な休憩を取ること
  2. 深度がより深い場所に潜った場合は安全停止または減圧停止をすること
  3. ダイビング直後に高度な場所に行かないこと

それぞれに重要な項目なのですが、
中でも3つ目の「ダイビング直後に高度な場所に行かないこと」。ここに飛行機が絡んできます。

高所は通常の場所より気圧が下がります。
それにより、窒素が気泡になる速度が速くなり、減圧症のリスクをより高めることになってしまうのです。

なので、ダイビング後にどのタイミングで飛行機に乗るかというのは、安直に計画をしてはならないんです。

 

ダイビング後に飛行機乗るまでどのくらい待てばいいの?

じゃ、どのくらい待てば飛行機に乗っても問題ないのか?

これはFlying After Diving(FAD) Guidlineという名の下に、アメリカの海軍がガイドラインを作ってくれている様です。

最新のガイドラインはこのサイト(https://www.diversalertnetwork.org)に挙がっている様なのですが、見た限り最新のガイドラインは2002年に作成されたもので、それをもとに世界中で基準化されていますね。

For a single no-decompression dive, a minimum preflight surface interval of 12 hours is suggested.

For multiple dives per day or multiple days of diving, a minimum preflight surface interval of 18 hours is suggested.

For dives requiring decompression stops, there is little evidence on which to base a recommendation, and a preflight surface interval substantially longer than 18 hours appears prudent.

そのまま訳すと、

  • 1ダイブ:12時間以上待つ
  • 複数ダイブまたは複数日ダイブ:18時間以上待つ
  • 減圧停止を伴うダイブ:18時間以上待つ

と言ったところが基本ガイドラインですね。

ある日の13〜14時に潜った場合は、翌日の午前8時以降であればOK、という感じです。

 

ダイビング旅行の計画方法

ガイドラインは上記の通りですが、
いちいち「この日は何時までダイビングをするから、18時間後は大体・・・」って考えるのも面倒ですよね。

なのでオススメとしては、「最終日は日中にダイビングを終わらせて、翌日は午後のフライトに乗る」という考え方です。

午後であればその日時点で12時間以上空くし、
ナイトダイビングしなければ18時以降に潜ることはまず無いですよね。

もちろん毎回の日程がその様に組めるという訳では無いですが、基本的に上記の考えであればそこまで複雑に計画を組むこともない様に思えますよね。

 

まとめ。安全なダイビングとフライトを。

何回も言いますが、
ダイビング直後に飛行機に乗るのは危険です。

残留窒素を抜くのに十分な時間を使うこと。
その十分な時間が取れる様な計画で、安全なダイビング旅行に行きましょう!

ではでは。

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